脳力開発テキスト

『脳力開発入門』『脳力開発指針集』



テキストの中に以下のようなことが書かれています。

【 「脳」と「頭」の違いとは? 】
実は、「脳」と「頭」は違うものです。
「頭」は「大脳」で“意識した”行動をとるときに働きます。
一方、“無意識による”とっさの判断や行動は「小脳」が行うもので、長年の思考習慣や行動習慣により、回路としてでき上がっています。そのため、一朝一夕では新しくつくることができません。
脳力開発はこの「小脳の習慣の回路」について考えていきます。

【 脳力開発 = 脳細胞回路づくり 】
脳力開発とは、新しい習慣づくりを通して、まだ発揮されていない脳の力を、どんどん表に引き出して活用していく“脳細胞回路づくり”のことです。
人間は、何かを「無意識の思考・行動習慣」にしていく時、脳の中で次のようなステップを踏んでいます。
まず、大脳の「意識」を使って、身につけたいことを“習って”いきます。
ただ、どんなに学んで知識と経験を増やしても、意識だけで実行しようとしていると、海馬が短期記憶として消したり、大脳が疲れて実行をやめたりしてしまいます。
なので、習慣にしたいことを大脳が負担に思わないように、ひとまとまりの核動作として思考・言動を「反復」し、“慣れ”させるのがポイントです。
すると、小脳の習慣の回路(無意識)へと定着するのです。
一度定着すると、小脳は学習メカニズムを持っているので、成功した体験を優先的に上書きするようになります。これを反復するうちに、いつの間にか意識命令が要らない状態でも使える「習慣」となるのです。
ただ、何度も思考や行動を繰り返すためには、体系化された指針をお手本とし、それを常に思い起こせるよう、「仕組み」を持つことが必要です。

【 新しい回路のための体系化された指針とは? 】
新しい「小脳の習慣の回路」をつくるには、どのような思考や行動をとればよいかのお手本が必要となってきます。
脳力開発では、情勢判断の天才・城野 宏をモデリングし、その思考や行動を、“物事の全体”の3分野(3面)からなる「素敵な人生のための基礎習慣11項目」の指針として体系化しました。

~物事を全体からとらえる 基礎習慣づくりの3面~
<1>精神的姿勢の確立
<2>思考方法の整備
<3>実際知識の拡大

この指針を具体的な行動に結びつけながら、新しい習慣としていき、「脳」の力を倍にしたいとしています。これは世の中のすべての成功本を、シンプルに3つにまとめた実践プログラムなのです。

 

 

城野宏(脳力開発の創始者)

  • 1913年 誕生。
    1938年 東京帝国大学法学部政治学科を卒業、その後戦争で中国へ渡ります。
    1964年 18年間の監獄生活の後、51歳で日本へ帰国。
    1969年 城野宏経済研究所を発足し、脳力開発・情勢判断学を提唱します。  
         脳力開発の基礎となる11の指針の考え方は、城野氏本人の戦争体験や
         投獄生活などの様々な体験から生み出されたものなのです。
         その後、日本アラブ協会理事長、財団法人日本教育文化協会理事長など
         様々な方面で活躍、また30冊以上の著書を発刊しました。
    1985年 72歳で逝去。